EX.つながる過程④【→Ⅲ→OC】

広く開けた場所に立っている。

照明はまるでスポットライトみたく、

自分を照らしているようだ。

目の前には何列にもテーブルと椅子が並び、

そこにいる大勢の老若男女がこちらを見ている。

 

 

 

「パチパチパチパチ!!・・・・」

鳴りやまぬ拍手。胸の内から湧き上がる高揚感。

時の感じ方は様々で、しかし決まって

楽しいときは長い時間がとても

短く感じてしまうものだ。

 

 

 

「これについて何か質問はありますか?

何を学びましたか?

私が知っておくべきことは何ですか?」

 

「センマさん!コレについてなんですが、・・・」

 

 

 

今日もたくさんの質問の波が押し寄せてくる。

それから笑顔で、感謝を込めて、

悠々と答えや考え方、承認を返していく。

 

 

 

「この学びによる、より良いひらめきが皆様の中にありますように。」

 

 

 

今ではそう心から思っている。

もっと言うと、

きっと私の空気作りがよいのだろう。

プライベートのことまで質問が飛んでくる。

 

 

 

エコロジーの観点ゆえ、曖昧に答えるとするが、

(本当は惚気てやってもいいのだが)

この明るい空間、時々の笑い声、

エネルギーに満ち溢れた感覚は

もはや癖になる。

 

 

 

終了とともにお気に入りのBGMが流れる。

どこぞのプラクティショナーコースと

そこはまるで一緒。当然、肖っているのだ。

 

夕暮れに窓から差し込む陽の光は、

今日の仕事の大半が終わったことを暖かく、

明るく静かに示唆する。

 

そして信じている。我々のすることは、

生き方を己が望むよう自在に

デザインできるということを。

私はこの時、NLPセミナーを開催している。

 

 

 

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「センマー!おい聞いてる?酔っぱらってんのか?放り出すぞ?笑」

 

「え?あぁごめん、なんでだよww」

 

「まさかせんまがここまでなるとはなぁ!

変わったなーどうやったらそんな儲けられんだ!?」

「よっ!社長!おれ雇ってNo.2にしてくれ!!笑」

 

「なんだそれ。w」

 

 

 

いやいや~ごめんごめんとペコペコ頭を揺らしながら、

下世話にとにかく盛り上がる。

わちゃわちゃと大勢の仲間と飲み交している。

 

ひんやりと冷たく外界を隔てる大きな窓は高所にあり、

外は星が降ってきたかのように、

似た背丈であろう建物の照明がキラキラと

夜の街を視界の際限なく輝かせている。

無数に点滅する赤色灯にうっとりしていたところを、

下世話な投げかけに横槍を入れられたのだ。

 

 

 

もう暫く前に引っ越して、ようやく人様を

お招き迎え入れられる環境を整えられたのだが、

家賃数万円の1K住まいからの

景色のいいマンション移住とは、

さすがにやり過ぎたか?なんて

稀に気後れしたりもする。

 

美しくデザインされた内装、

暖色の明かりの中を

インテリアに気を遣いながら

動き回る仲間たちは、

これでもかというくらいに

空間を埋め尽くして陽気に満ちている。

 

また新たな溜まり場ができたとか、

学生時代の再来だとか、

誰ぞの家なんてのはお構いなしに喜んでくれている。

 

 

 

中学高校大学、社会人になってまで、

よく友人と遊んでは実家に泊まらせて

日が昇るまでプレステやったりなどしたものだから、

それがまた出来そうなこの環境は実に嬉しいことである。

去年の今頃はまだちょっと燻ってたっけかな。

でも確かに歩んできた道だ、今じゃ懐かしいな。

クライアントに沢山の「ありがとう」を貰い、

セミナーをやれば拍手喝采を頂いて、

こうやってたくさんの友人に囲まれて

どんちゃん騒ぎして。・・・

それらはいつになっても見慣れてしまうことはなく、

幸せこの上ない。

 

 

 

 

 

「じゃ、次もここで飲み会よろしく!」

 

「うるせえよwwまあやるつもりだけどなw」

 

「いつ結婚すんだ?笑」

 

「だからわかったからwwwその時は言うから!w」

 

いずれ必ず来たる日のこと。

この日は、事業の一先ずの成功を祝福してもらう、

想像以上に煩く楽しい素晴らしいセレモニーとなったのだ。

 

 

 

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次回、最終話!

世紀の大どんでん・・・

返さないけどすごいの投稿してやる!!!笑

お楽しみに!!

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